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サイレント退職が話題に。なぜ今、若手社員は「辞めずに離れる」のか?

「仕事はこなすけど、もう成長意欲はない」
「給料のために働いているけど、それ以上は望まない」

こうした“表向きは働いているが、実質的には心が離れている状態”を指す言葉が、今話題の「サイレント退職(Quiet Quitting)」です。

アメリカで生まれたこの概念は、じわじわと日本の若手世代にも広がりつつあります。

サイレント退職=「やる気がない」ではない?

「サボっている」「怠けている」と思われがちなこの言葉。

でも、サイレント退職を選ぶ若手の多くは、実は冷静に働き方を見直した結果としてこの選択にたどり着いています。

・サービス残業や過度な責任から距離を置きたい

・メンタルヘルスを優先し、仕事と距離を取っている

・キャリアの方向性が見えず、様子見の状態に入っている

つまり、「静かにフェードアウトしている」だけであり、必ずしも怠惰ではありません。

企業はなぜ気づきにくい?

サイレント退職は、「辞めないけど積極的にもならない」というグレーな状態。

業務を最低限こなしているため、表面化しづらいのが特徴です。

・目立つトラブルを起こさない

・定時には出社・退社している

・指示された仕事はこなすが、自発的な提案や行動が減る

こうした変化に気づかないまま、組織の“エンゲージメント低下”が進行するケースも多く、企業にとっても見過ごせない問題となりつつあります。

なぜサイレント退職が増えているのか?

背景には、若手社員を取り巻く働き方や価値観の変化があります。

働きがいより働きやすさ:やりがいよりも、ライフバランスを重視する層が増加

成果主義の裏返し:がんばっても評価されない体験が、期待値を下げている

ジョブ型雇用の浸透:職務範囲が明確になったことで、職務外のことはやらない傾向が強まっている

また、リモートワークの拡大により、物理的にも“組織から離れやすく”なっている点も影響しています。

会社も、社員も、お互いの本音と向き合う時代へ

サイレント退職は、単なる「やる気のなさ」ではなく、「これまでの働き方・関係性への疑問」の表れともいえます。

会社側ができることは:

・一方的な成果要求ではなく、対話と理解を重視すること

・モチベーションの源泉を、人それぞれに合わせて設計すること

・「意欲がなくなる前」に、柔軟な働き方や役割の見直しを行うこと

一方、個人側も:

・本当にやりたいことを見つけるきっかけにする

・やる気を失った背景に、自分の価値観の変化があるか見つめ直す

・外との接点(副業・学び・転職活動など)を持ち、選択肢を広げておく

“静かなサイン”に気づき、行動に移せるかどうかが、今後のキャリアや組織に大きな差を生むかもしれません。

 

【今日のサクッとチェック!】

職場で“なんとなく熱量が下がってきたかも?”と感じたら、自分が「サイレント退職状態」に入っていないか、感情と行動を振り返ってみよう!

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