デジタル遺産、どう残す?スマホとSNS時代の“もしも”の備え
「スマホの中の写真、どうなるんだろう…」
「もし自分が突然いなくなったら、SNSや口座は?」
そんなふとした疑問、抱いたことありませんか?
いま、“デジタル遺産”という言葉がじわじわと注目されています。
相続=通帳や土地、というイメージは昔の話。
スマホやPCに大量のデータを残す現代において、自分の「デジタル資産」をどう扱うかが、大事な備えになりつつあるんです。
デジタル遺産って、何のこと?
一言でいうと、デジタル上に存在する個人の財産・情報すべてのこと。
たとえば…
・SNSアカウント(Instagram、X、Facebook など)
・クラウドに保存された写真や動画
・ネット銀行や証券口座のデータ
・サブスクや有料アプリの契約情報
・暗号資産(仮想通貨)やポイント
・ブログやYouTubeなどの発信アカウント
これらは放置しておくと、遺族が存在すら知らずにアクセスできなかったり、サブスクの自動課金が続いたり…
つまり、「デジタルだから大丈夫」と思っているものが、逆に“見えないリスク”になるケースもあるのです。
実際に起きているトラブル
デジタル遺産が原因で、現実に起きているのはこんなトラブル。
・遺族がパスワードを知らず、写真や思い出にアクセスできない
・ネット銀行の存在を誰も知らず、口座が放置されたまま
・サブスクが解約されず、数年後にようやく発覚
・SNSの乗っ取り・なりすましに気づかれない
・暗号資産のウォレット情報が引き出せず、資産が“消滅”
便利な世の中だからこそ、自分が管理している“デジタルのカギ”を誰かに伝える仕組みが必要になってきています。
「もしも」に備える3つのステップ
いきなりすべてを整理するのは大変。
まずは、次の3つから始めてみましょう。
デジタル資産のリストを作る
スマホにあるアカウントや契約を、紙やアプリに一覧化。
パスワードまでは書かなくても、存在だけでも記録しておくのがポイント。
信頼できる人に共有しておく
パートナーや家族に、「ここにまとめてある」と一言伝えておくだけでも、トラブルの回避につながります。
各サービスの「遺族向け対応」をチェック
GoogleやApple、SNS各社では、遺族によるアカウント削除やダウンロード申請の仕組みがあります。
一度目を通しておくと安心。
「終活」って年配のものじゃない
「終活」と聞くと年配者のものと思いがちですが、スマホで生きてきたZ世代・ミレニアル世代こそ、“デジタル終活”を考える時代です。
自分が残したSNSやメッセージ、写真の数々が、“家族へのギフト”になるのか、“困りごと”になるのかは、今のちょっとした備えにかかっているのかもしれません。
【今日のサクッとチェック!】
自分のスマホやPCにどんな資産があるか、洗い出してみよう!
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